読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

世界最大のヘッジファンド AIにマネジメント業務を一任 今後変わるマネージャー業のあり方は?

 

f:id:ronnieeda:20161226213307j:plain

 

世界で最大規模のヘッジファンドが日常のマネジメントを自動的に執り行うソフトウェアを開発し、採用・解雇や戦略的意思決定までを人工知能(AI)に一任する時代が来るようだ。

 

ヘッジファンド「ブリッジウォーター・アソシエイツ」はソフトウェア・エンジニアのチームを結成しプロジェクトを進めてきた。

 

これは指示がなくても彼のヴィジョンに合わせた会社運営が行われることを希望してきたレイ・ダリオ氏(ファンドの創設者)本人からの要請により行われてきたもの。

 

 

【すでに動き始めているデータ主導の経営】 

ブリッジウォーター・アソシエイツは1,600億ドルの資金を動かすヘッジファンド

 

AIの専門家であるプログラマーたちを結集したチーム「Systematized Intelligence Lab」を2015年に立ち上げた。

 

このチームはかつてIBMでワトソンの開発を担当したデヴィッド・フェルーチ氏がチーム長を務める。

 

ブリッジウォーター・アソシエイツはすでにデータシステムに主導させる経営を行っている。

 

ミーティングはデータで記録されており、また従業員はシステムをつかってお互いを評価する。

 

プログラマーたちはこの評価結果を各従業員の強みと弱みを表す「カード」にまとめるツールを開発した。

 

さらに従業員たち自身が設定した目標とその進捗具合を確認するためのアプリも開発している。

 

【PriOSという経営ソフトウェア】 

これらのツールこそ「PriOS」の初期段階のものである。

 

「PriOS」はダリオ氏の希望する「経営にかかわる意思決定の4分の3を任せられるソフトウェア」のことだ。

 

PriOSが意思決定できるものには、新規に開始する業務に適した人材を特定したり、仕事の進め方について意見が分かれたときに複数のチームメンバーの見解をランク付けしたりする業務が含まれる。

 

つまり、ダリオ氏が描いた組織のヴィジョンに沿う形で機械が意思決定を行うことになるのだ。

 

 

【ほかの業界でもAIが意思決定】 

「意思決定の自動化」は時間を節約し、また感情に左右されることもなくなるため、多くの組織にとって魅力的なものとなるだろう。

 

この影響を受けるのは金融業界だけではない。

 

コンサルティング会社「アクセンチュア」の発表した報告によると、AIは多くの業界で単調な管理業務から従業員を解放してくれることになる。

 

14か国で1,770人のマネージャーたちを対象に行ったこの調査では、AIが彼らの仕事にどう影響を与えるかについて聞き取り調査した。

 

「AIは究極的にはコストを抑え、より効率的に、そして人がやるよりも公平な仕事をしてくれるだろう」とこの調査報告は述べている。

 

その一方で回答したマネージャーたちは、AIに仕事をとられてしまうということはあまり心配していない。

 

「従業員たちは人だけができる仕事に集中するようになるだろう」。

 

収益報告やスケージュールや在庫管理などといった業務についてはAIがより優れた仕事をするであろうが、職場への伝達内容を作ったり戦略を練ったりするのは人がやったほうがいい結果が出せる、というのが多くのマネージャーたちの考えていることのようだ。

 

しかし、かつてマネジメントシステム「iCEO」を開発した「Institute For The Future」の研究者はこう警鐘を鳴らす。

 

「戦略的な仕事、クリエイティブな仕事であればAIには乗っ取られない、と信じ込む根拠はどこにもないのです」

 

それでもなお、すべてのソフトウェアは動きのもとになる指示が必要だ、とも指摘する。

 

「(ソフトウェアが)何を成し遂げるべきかを決めるためには、やはり人による意思決定が必要です」。

 

   

 

www.theguardian.com