低画素数・ぼかし加工も人工知能を使えばほぼ認識可能 新たなセキュリティ・リスクの懸念

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低画素数加工やぼかし加工をしてある画像でも、比較的容易に入手できるシステムを使えばその加工を取り除くことが可能である、という研究結果が発表された。

 

これにより顔や自動車のナンバープレートなど、現在は加工によって判別不能になっている個人情報に関わる部分が、露出してしまうリスクが発生することになる。

 

これはディープラーニングの技術を用いて、低画素数加工やぼかし加工をしてある箇所の判別を試みたところ、コンピュータは71%を特定することができた。

 

しかし同じものを人が目だけで試したところ、わずか0.2%しか成功しなかった。

 

また判別を5回まで繰り返せる場合には、コンピュータの成功率は83%にまで上昇したという。

 

たとえアルゴリズムを用いてもオリジナルの画像を復元することはできない。

 

しかしディープラーニングによって学習した情報を元にすると、加工済みの部分でもそこに隠されているものを見つけ出すことができた。

 

これはインターネット上のプライバシー問題につながる可能性がある。

 

画像のデコーディングをするツールと併用することで、加工済みの画像から個人の特定が可能になる恐れがあるからだ。

 

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この研究では「Torch」というオープンソースディープラーニング・ライブラリを使用した。

 

ニューラルネットワークとTorchのデータを使ったこのシステムでは、すでに公表されているマックス・プランク研究所のデコーディング機能よりも正確性が18%高い。

 

さらに、すでに認識済みの顔や数字などを使ってプログラム自体が認識能力を訓練するようになっており、その正確性はどんどん高まってゆくと見られる。

 

しかし、この研究に携わった専門家の一人は「原始的なアプローチをしただけ」と語る。

 

ディープラーニングで学習させ、ニューラルネットワークに接続し、画像認識アルゴリズムを設定する。こんなシンプルなアプローチをしただけで、これほど良い結果がえられてしまうのです」

 

この研究で特定に成功した画像は、YouTubeのぼかし加工、フォトショップの低画素数加工、JPEGの加工画像の3種類。

 

今回のアルゴリズムは成功と言えるが、決して完璧なものが出来たわけではない。

 

たとえ加工済みでも写っているものを特定できたのは、あらかじめ実物を見て学習したものだけだったからだ。

 

一方、たとえばSNS上に出回っている写真でコンピュータが学習できるようになれば、特定可能な人やモノははるかに増えるため、プライバシーに関するリスクは高まることが予想される。

 

   

www.telegraph.co.uk