読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ソーシャルワークを手伝う「社会的に善良な」人工知能を目指して 南カリフォルニア大学で研究が進む

人工知能

f:id:ronnieeda:20160903143751j:plain

 

2016年8月下旬、南カリフォルニア大学は「ソーシャル・ソリューションのためのAIセンター」の設立を発表した。

 

このセンターは人工知能(AI)の研究者であるミリンド・タンベ氏とソーシャルワーク学者であるエリック・ライス氏によって運営されている。

 

人間を取り巻く乱雑で複雑な身の回りの問題を、AIは解決することができる。

 

センターではこのAIの持つ問題解決能力をより高めることを目指して活動している。

 

タンベ氏は今まで、アメリカ合衆国科学技術政策局がスポンサーとなり、AIの“社会的に善良な”使用方法についてのワークショップを主導してきた。

 

すでに野生動物の密猟を摘発する監視員の手伝いや、ロサンゼルス国際空港の安全管理担当者が武器やドラッグなどの禁制品の持込をより多く摘発できるように援助するなどの活動にAIを使ってきた実績がある。

 

タンベ氏とライス氏は、ロサンゼルスの若いホームレスたちの間でHIVが広まるのを防止するために鍵となる人物をAIを使って特定する、というプロジェクトに取り組んでいる。

 

このセンターが実行できることの実例を示そうというプロジェクトである。

 

また人工知能には、機械学習やコンピュータビジョン、自然言語処理ゲーム理論などといった幅広い技術が含まれる。

ゲーム理論は別の領域に属すると考える人もいる、とタンベ氏は言う)。

 

これらの技術は人間の持つ知能に類似する能力を持っている。

 

タンベ氏は、より多くの研究家たちがこのセンターの業務に関わることで、これらの技術が正しい目的で使われるようになることを望んでいる。

 

「すべての人が受け入れることのできるAIの定義というものを獲得するのはとても難しいことです」とタンベ氏は言う。

 

「しかし事実上AIは、人間が問題解決のために使う理性的思考が出来るようになりますし、またそれ以上の能力を持とうとしています」

 

一方ライス氏は、貧困地域の地球温暖化から児童福祉のシステム、ホームレスやヘルスケアの問題など、人間社会の様々な問題の中心にこれらの技術が適用されていく可能性を見出した、と語っている。

 

ソーシャルワークの分野から実際の世の中の複雑さを理解している人々を呼び寄せるのと同時に、複雑なシステムを構築できるコンピュータサイエンスの専門家たちと協力体制を敷くことで、人間社会に存在する複雑な問題を前進させ、けん引してゆく道が開かれるでしょう」

 

   

(出典)

Could artificial intelligence help humanity? Two California universities think so - LA Times

USC Launches New Artificial Intelligence Center for Social Good